今でも多くの方が、
このようイメージをお持ちだと感じておりますし、ご心配されるのはもっともだと思います。
過去に「苦い経験」をされたことがある方こそ、このように思われることでしょう。
「どのような状態で再販するか。」
中古楽器は人が使った以上、この基準設定は極めて重要です。
しかしお客様にとって、初めて利用する店のそれが満足できるレベルかを事前に把握することは至極困難でしょう。
ではやはり、「新品の楽器を選んでおけば無難?」
ここに「待った!」をかけさせてください。
当店の管楽器に対する想いやエピソードをご紹介いたします。
入荷した商品が再販までの間にどのようなチェック項目をクリアしているのか、
どのようなメンテナンスをされているのかも一部交えながら。
お客様の楽器選びの選択肢を増やすきっかけとなれることを願っております。
全てはお客様に笑顔のお買い物をしていただくために。
『見落としは恥』
そう思いながら、修理や交換が必要な箇所を徹底的に確認します。
買取をさせていただくお品は本当に様々な状態で入荷してきます。
時として、使用されていたお客様でさえも気がついていなかったような症状もあります。
しかし、新しいお客様の元へお届けする前に確認・メンテナンスができるのは私たちだけであり、私たちの責任です。
下に参考画像を載せますが、外観だけでは分からないところもきちんと確認します。
≪画像左から、クラリネットの割れ、トロンボーンのベル付近の凹み、フルートのタンポの劣化≫
お客様のお手元に届いた時に、何の問題もなく演奏が始められるように調整します。
タンポの交換やピストン調整、凹み治しなど、楽器や状態によって施す調整は多岐に渡りますが、そのほぼ全てを自社内でおこなっています。
≪画像左から、トリガー調整、タンポ交換≫
交換してクリーニングをして終わりではありません。楽器は飾るだけでなく、演奏されることが目的です。
トーンホールはしっかりと塞がれているか?操作性は悪くないか?など、演奏性も徹底的に調整します。
例えば、、(一部公開)
他にもたくさんありますが、最新の注意を払いながら、吹奏感や操作性、楽器本来の音までも考えた調整を施しています。
簡単にご紹介させていただきましたが、このように、当店では買い取りさせていただいたお品を1点1点、丁寧に、徹底的に、リペアやメンテナンスをし再販しております。
きちんとメンテナンスをすれば新品に引けを取らず活躍できる個体がたくさんある、と言えばこれでも控えめな表現ですが、そもそも10年、20年?と使える楽器です。
むしろ楽器として育てられ、新品より良く鳴る個体も珍しくありません。これが中古楽器の醍醐味の一つでもあります。
「新品の方が絶対に良い」という概念を少し外してお考えいただけると、私たちとしては嬉しく思います。
ここまでくるとなぜ中古楽器の方が安いのか?とさえ疑問に思うことがあるほどです。
また、お求めいただいたお品をどのような状態でお渡しできるかについても考えています。
新品でも中古品でも、管楽器は保管しているだけで状態は変化します。
どのお店もお客様へお渡しする前に最終のチェックはおこな(うと思)いますが、入荷した時の状態が違います。
新品量販店にはメーカーから(ほぼ)問題のない状態で納品されますが、私たちは常に「どこかに問題が隠れているかもしれない」という目線で買取をおこなっていますので、その発見にいたる敏感さや調整の技術力には自信があります。
(買取のお客様へは誤解のないように、疑いの目ではなく責任感の目と補足しておきます。)
ご購入後は保証もお付けしておりますし、調子が悪くなってきた際のメンテナンスやアドバイスもおこなわせていただいております。
状態や音色、演奏性がお気に召しませんでしたら、無条件で返品もお受け付け※しております。中古楽器でここまで自信を持ったサービスは他にはないと自負しております。
それでいて、新品よりも安く買えるというのはお客様にとって多くのメリットがあると考えています。
ぜひ一度、当店の商品を手にとっていただきたいと願っています。
※納得購入サポートをご覧ください。
高校一年生の楽器探しをお手伝いさせていただいた際のエピソードです。
そのお客様は、中学生のときから吹奏楽部でトランペットをされていました。
当時は部活の備品で演奏していたそうですが、高校生になり自分の楽器が欲しいと来店されました。
お話を伺うと、
「他の楽器店で新品のトランペットを見てきたのですが、自分の欲しいモデルにはどうしても予算が届かない。」
とのことで詳しく聞いてみると、
一応、中古でも180ML37SPを探そうか、、、と悩みながら当店へ足を運んでくださった、との流れ。
実際、180ML37SPは中古だと17〜20万円程度まで価格は抑えられており、十分にご予算の範囲内でした。
そこで当店のBach 180シリーズの在庫を確認してみたところ、180ML37SPと180ML43SPがございました。
43SPは出回る数が少なく、相場も37SPに比べると少し高くなります。
この個体は22万円弱の販売価格でしたのでその旨もお伝えしましたが、お時間はあるとのこと、せっかくですのでと両方試奏していただきました。
しばらくすると試奏室からお出になり、
音色や吹奏感で「43SPの方が気に入ってしまいました」と。。
管楽器に限らずお店ではよくあることですが、やはり予算との兼ね合いがございます。
かなりお悩みのようでした。
私も、経験談も交えながら
このようなお話をさせていただいた記憶がございます。
商売っ気ではなく、学校の先輩が後輩を想う素直なアドバイスのような感覚でした。
一度決めてしまうと 少なくとも高校3年間は使うものですし、後になり「あの時アレにしとけばよかった!」となってしまうととても残念です。
私たちとしても切ないというか、心苦しい気持ちになります。
後は商品に関してばかりではなく、どんな部活?だとか世間話に近いようなお話もお伺いさせていただきました。
もうしばらくお悩みになりましたが、最終的には180ML43SPにお決めになり「予算は少しオーバーだが、何より納得のいく買い物ができた」と大変喜んでいただけました。
少しできすぎな事例のご紹介でしたが、こちらのお客様は新品を買われるよりも満足していただけたのではないかと思いながらお背中を見送りました。
偶然ではあるものの、当店で違った角度から楽器に出会い、選択肢が広がる瞬間を目にしたのは、接客業をしていて喜びを感じる瞬間でもありました。
また、このような記事ですので付け加えさせていただきますと、
この時、当店で調整された管楽器の品質が低ければこのような結果には至らなかったかもしれません。
数年後に、彼女が『初めてトランペットを買った時の話』をどこかでしてくれたらと思うと言葉になりませんね。